じんましん
蕁麻疹とは、皮膚に突然赤く盛り上がりのある皮疹が一時的に出現する病気です。かゆみを伴うことが多いですが、チクチクした痒みに似た感じや焼けるような感じを伴うこともあります。
蕁麻疹の特徴的な症状は『短時間で出現し、24時間以内に自然に消失する膨疹(盛り上がりのあるぶつぶつ)』です。
名古屋市南区・瑞穂区でじんましんでお悩みの方は新瑞橋駅徒歩5分の皮膚科・美容皮膚科クリニックのあらたまばし皮フ科ビューティークリニックまでお気軽にご相談ください。
症状
蕁麻疹は、境界がはっきりとした紅斑(赤い部分)を伴う浮腫性の皮疹(ぶつぶつ)です。
発症後、数分から数時間で自然に消えることが多く、通常は24時間以内に消失します。
体のどの部位に発生しているか、局所的なのか、全身に広がっているかを確認します。
分類
診断時には発症の経過や背景を詳しく確認します。
1.急性蕁麻疹
発症から6週間以内の蕁麻疹で、急に発症して短期間で治まることが多いです。お薬や食べ物、感染症が引き金となることがあります。
2.慢性蕁麻疹
6週間以上持続する蕁麻疹です。原因が特定しにくいことが多く、アレルギー以外の要因も考慮する必要があります。
原因の確認と診断
蕁麻疹を引き起こす可能性のある誘因を、問診から確認します。
1.食べ物
特定の食べ物(エビ、カニ、卵、ナッツなど)が原因となることがあります。
2.お薬
アスピリンやNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)、抗生物質などが誘因となることがあります。
3.感染症
ウイルスや細菌感染が原因で発症する場合があります。
4.ストレスや環境要因
気温の変化、物理的な刺激(冷温、圧力、運動)などが誘因になることもあります。
「蕁麻疹診療ガイドライン2018」ではほとんどの蕁麻疹が臨床診断のみで十分だとされています。
原因不明な場合や診断に必要な場合、アレルギー検査や血液検査が行われることもあります。
治療
ガイドラインに基づき、下記の治療から適切に選択します。
1. 抗ヒスタミン薬
第1選択として、抗ヒスタミン薬を使用します。抗ヒスタミン薬は、かゆみの原因となるヒスタミンの作用をブロックすることで症状を緩和します。現在は第2世代抗ヒスタミン薬(フェキソフェナジン、ロラタジン、デスロラタジンなど)が日中の眠気の副作用が少ないため主流となっています。
抗ヒスタミン薬の治療で多くの場合には症状が抑えられます。
2.抗ヒスタミン薬以外のかゆみを抑える薬
抗ヒスタミン薬で効果が十分でない場合、抗ロイコトリエン薬を併用する場合があります。
3.ステロイド内服
強い炎症を伴う急性の蕁麻疹や、重症の場合には、短期間だけステロイド内服薬を使用することがあります。
4.生物学的製剤
難治性蕁麻疹にはオマリズマブという生物学的製剤が効果的です。オマリズマブはIgE(免疫グロブリンE)に結合して作用を抑え、慢性の蕁麻疹をコントロールします。通常の治療に効果がない場合のみ使用します。適応になる場合には近隣の中核病院をご紹介します。
5.原因の回避
蕁麻疹の治療では、原因や誘因を回避することが重要です。食物、薬物、物理的な刺激、ストレスなど、特定の原因を避けることで、再発を防ぐことが必要です。
原因が不明な場合は、どんな時に蕁麻疹がでるのか記録することも重要です。
6.生活指導
生活習慣や環境の調整も蕁麻疹の起こさないために必要です。特に、ストレスが蕁麻疹の悪化原因になることが多いため、ストレスを溜めない生活が重要です。
また、皮膚への特定の刺激(擦ったり、汗をかいたり)で症状が悪化する場合は、刺激を避けるようにします。