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アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能が低下し、かゆみのある湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性的な疾患です。

慢性疾患のため、長期的な治療が必要です。症状が一時的に改善しても、再発を防ぐために日常的なスキンケアや環境改善が必要です。

また、症状が悪化した場合には早期に医師の診察を受け、治療を受けることが必要です。

名古屋市南区・瑞穂区でアトピー性皮膚炎でお悩みの方は新瑞橋駅徒歩5分の皮膚科・美容皮膚科クリニックのあらたまばし皮フ科ビューティークリニックまでお気軽にご相談ください。

原因

発症の原因としてはの「体質的な要因」と「環境的な要因」があります。

体質的な要因

1.遺伝的要因

アトピー性皮膚炎は、遺伝的な要因が関与していることが多く、特に皮膚のバリア機能に重要なタンパク質であるフィラグリンに異常が起きることが原因となります。このフィラグリン遺伝子に変異があると皮膚の保湿能力が低下して皮膚のバリアが壊れやすくなります。これにより、アレルゲンや刺激物が皮膚に侵入しやすくなり、炎症を引き起こす原因となります。

2.免疫系の異常

アトピー性皮膚炎の患者は免疫系の異常な反応が関与しています。ヘルパーT細胞の過剰な反応によって炎症性サイトカインが放出され、皮膚の炎症が引き起こされます。

3.皮膚のバリア機能障害

アトピー性皮膚炎患者の皮膚は、バリア機能が低下しています。そのため皮膚表面から水分が蒸発して乾燥しやすくなり、アレルゲンの侵入が容易になり、炎症が引き起こされます。

環境的な要因

1.ダニやハウスダスト
2.食物アレルギー

特に乳児期には、牛乳・卵・小麦などの食べ物がトリガーとなり、アトピー性皮膚炎が悪化することがあります。

3.汚染物質や化学物質

タバコの煙、家庭用洗剤もアトピー性皮膚炎に悪影響を与えることがあります。

治療

アトピー性皮膚炎の治療は、
『炎症のコントロール』と『皮膚のバリア機能の改善』が基本となります。

下記を適切に組み合わせて治療します。

1. スキンケア

アトピー性皮膚炎の治療の基本は、皮膚の乾燥を防ぐための保湿剤の使用です。保湿剤は、皮膚のバリアを強化し、外部からの刺激やアレルゲンの侵入を防ぐ役割を果たします。

ガイドラインでは、入浴後すぐに保湿剤を塗ることが推奨されており、1日数回の塗布が必要です。

2. 外用薬

 外用薬には主に2つの種類があります。

①ステロイド外用薬

炎症を抑える効果が高く、症状に応じて弱いものから強力なものまで幅広い種類があり、症状の重さに応じて適切なものを使用します。使用量や頻度は、医師の指導のもとで調整します。

 ②タクロリムス軟膏

免疫抑制剤であり、ステロイドを使いにくい顔や首などの部位で使用します。ステロイドと異なり長期的な使用が可能です。

3. 内服薬

内服薬は、中等度から重症のアトピー性皮膚炎に処方します。

①抗ヒスタミン薬

かゆみを抑える作用があり、日常生活でのかゆみによるストレスを軽減します。

②免疫抑制剤(シクロスポリン)

重度のアトピー性皮膚炎に対して、内服薬として使用します

4. 生物学的製剤(デュピルマブ、ネモリズマブなど)

中等症以上の方に使用できる、比較的新しい治療です。生物学的製剤という抗体を利用した治療薬で、炎症を引き起こす特定の分子に作用して免疫反応を抑える方法です。

従来の治療で十分な効果が得られなかった患者に効果が期待されています。

5. 光線療法

紫外線(UVB)を使用した光線療法は、中等度から重症のアトピー性皮膚炎に対して効果的です。特にステロイドや免疫抑制剤が効果が乏しい場合に選択肢として用いられます。

6. 生活習慣の改善

①睡眠

十分な睡眠をとることで免疫系の機能が整えられ、症状の悪化を防ぐことができます。

②ストレス軽減

ストレスはアトピー性皮膚炎の悪化要因となるため、ストレス軽減が推奨されます。

③アレルゲンや刺激物の除去

ダニ、ハウスダスト、ペットの毛などのアレルゲンをできるだけ避ける生活環境の改善が必要です。洗剤や石鹸も低刺激のものを使用することが推奨されています。

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